やりすぎは身体を痛める
先日いらした40代の女性の患者さん、今回の主訴は頭痛と腰痛。特にひどいのは腰痛。
後ろに軽く反らせるだけでも痛い。
夜中位から腰が痛くて朝起きたら頭痛もするとの事。
問診をすると昨日ストレッチポールを買ったのでストレッチポールで体操をしたそうなんです。
ストレッチポールで体操したら良くなりそうな気がしますよね?
だけど逆に腰が痛くなってしまった、、、、なんでなんでしょう。
体操と言ってもストレッチポールに何分か乗っかっていたそうです。
背中が丸くなってきたような気がして伸ばさなきゃと思ってストレッチポールを買って体操したそうなんです。
胸椎の後弯が強い
胸椎(キョウツイ)というのは図のような場所です。
一般的に言えば背中に当たる部分の背骨の事です。
図を見てもらうと胸椎の真ん中あたりは後ろ側(図で言うと右側)に少し出っ張っていますよね。通常誰でもこのように少し胸椎は後ろに出ているのですがこの方はそれよりもさらに後ろに出っ張っていました。
だからきっと背中が丸くなってきたと気にしたんでしょうね。
そしてその状態でストレッチポールに乗った事により何が起こったのか?
単純にストレッチポールにのっかっただけではその一番出っ張った部分が硬くなっていてうまく伸びなかったのでしょう。
その為腰椎(腰の部分の背骨)が反ってしまい腰の部分がブリッジのようになり負担がかかってしまい痛みとなって出てきたようです。
ストレッチポールは3種類
ストレッチポールは3種類のものがあります。
通常の硬さのもの、通常より少し柔らかいもの、半円型のもの。
背中が曲がってきたと気になった方は最初から通常の物を買わずに、半円や少し柔らかい方を選択すると良いかもしれません。
そして背中が丸くなってきた方はその部分がうまく使えておらず、胸椎が固まってうまく動いてくれない場合がありますのでやる際は十分ご注意ください。
それこそ最初はストレッチポールを使わず床の上に寝てバンザイとかでも十分な場合もありますよ。
まとめ
今回のように誰もが行っているこういったストレッチのような物でも安全の範囲を越えると痛みになってしまします。
安全の範囲とは自分が気持ち良い程度。
このくらいやらなきゃいけないとか思わずに、最初は物足りないぐらいから始めてください。
そして自分が力が入らずに完全に脱力できる状態でできれば良いでしょう。
テレビなどの腰痛体操などを見て真似して痛くなる方も結構いますが、この辺の加減がわかっておらず痛みになってしまうのでしょう。
特にテレビなどの映像で見ると、デモンストレーションをしている人を目標にやってしまう場合があるので注意しましょう。
デモンストレーションをやっている方は普段からやられていたり、元から身体が柔らかい方がやっているのでそれと同じように自分もやらなきゃいけないというのは安全で効果のある範囲を超えてしまっているかもしれません。

下田 純一

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