腰痛の原因となる筋肉
腰痛も様々な要因が考えられますが、今回は腰痛に関連する筋肉を紹介したいと思います。
治療していて腰痛や下肢のしびれの原因となっている事が多いのが今回ご紹介する「大腰筋」です。
この筋肉がある場所は胸椎12番と腰椎1番から5番から起始していて大腿骨内側の小転子という部分に停止しています。
つまり腰をまたぐようにして筋肉が存在しています。
またよく勘違いされがちなのですが、この大腰筋はほぼ背中側にあります。
この大腰筋ですが腸骨筋と一緒に腸腰筋と呼ばれることも多いです。
なぜ大腰筋で腰痛になるのか?
大腰筋は唯一上半身と下半身をまたがっている筋肉です。
また大腰筋は身体の内側にある筋肉(インナーマッスル)であり、自然と身体を支えるのに使われている筋肉となります。
しかし不良姿勢や運動不足などによりこの大腰筋が弱化したり固くなることにより腰椎を引っ張ってしまったり、身体を支えられなくなったりすることにより結果として腰痛となって出てくるわけです。
一般的に腰をマッサージしてもらっているのはこの大腰筋ではなく脊柱起立筋(背骨のすぐ脇にある背中側の筋肉)であり、その場だけは気持ち良いけれどなかなか症状が改善しないのはこの脊柱起立筋の下にある大腰筋にアプローチをしないからである。
じゃあ強く押せば大腰筋まで届くのか?と思うかもしれないが実際はなかなか難しい。
脊柱起立筋は背骨を守っている筋肉なのでとても強いため簡単にはその下にある大腰筋まで刺激を届かせることは難しいだろう。
ではお腹側からはどうかというと、触れる部分もあるが先ほども説明したように背中側にある筋肉なので腸などによって邪魔をされてしまうので実際は難しいと思います。
なので当院では直接触らずに別の方法でこの大腰筋にアプローチしています。
大腰筋が腰痛の原因かどうかの見分け方
この方法が全てではありませんが自宅で判別できる方法をご紹介します。
1、仰向けに寝て両膝を90度より曲げた状態で(膝を立てて仰向けに寝る)痛みや痺れが楽になる、または無くなる。
2、椅子などに座った状態で足の下に台を入れ、膝が腰よりも高くなった状態で座っていて痛みや痺れが楽になるまたは無くなる。
このテストで症状や痛みが減る方は大腰筋が関連している場合が多いです。
まとめ
姿勢を支えるのにすごく重要な大腰筋。
ストレッチなどで伸ばそうと思っても構造上なかなかこの筋肉だけをうまく伸ばすのはとても難しいです。表面にある筋肉が先に伸びてストッパーになってしまうので深部のこの筋肉はなかなか自分では伸ばせません。
今までマッサージなどに行って背中や腰ばかり揉んでもらったりしているけれど症状が改善がない方はぜひ上のテストを試してみて、必要であればプロの施術家に治療を頼むと良いでしょう。

下田 純一

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